ゆびさきちまちま
トミーウォーカーのPBW「シルバーレイン」内に存在するキャラクター「雪村・羽根」のブログです
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子供は花の中にいた。
幸せばかり、歌ばかり。
やっぱり、何も戻ってはこなかったし。なんてことはない。いつもと同じのジョブチェンジだった。
暗い空。台風が来てた。
耳元で強い風がうめく。
髪がなぶられて、もつれて。気持ちのどこかでとても悲しかった。
雲の上の空の色を確認したいとも考えない自分こそ、たぶん一番変わったのだ。
きっと。
(また雨だ)
つい数分前まで、ライダーを辞めた日のことなんて覚えてすらいなかった。
ただ、悲しくて。取り返しのつかないことをした気がして、たくさん泣いたのを覚えている。泣いて、慰めてくれる人の元に逃げ込んだことも。
ずいぶんとインラインスケートとかで走ることもなかったなぁって思った。
久しぶりだけど、体はちゃんと覚えてて、かつての通学路を走るのは簡単だった。
雨。濡れるのは、嫌いじゃない。だって今は夏だ。
びしょぬれになっても、別に誰も困らない。猫の毛皮に逃げなくても、きっと。
海鳴りの音がする。
当然のように砂浜に下りる、階段に行く。砂浜までは2メートルほどもある、高い階段。
――― 跳んだ。
落下の感覚、がふわりと緩む。重力とか、そういうものに反して…何か柔らかなものに拾い上げられるような感覚。
(…懐かしいな……)
そんなふうに思っていたら、砂地に足を取られて転んだ。
ものすごく無様に、お尻から転んで…ほらやっぱり手のひらを、貝殻で切る。
滲んだ血と、濡れた砂。それにまみれた手を目の高さまで上げて。
「あはは……」
笑う。
同じでも私を守っていたものは、消えうせてた。そんなのはわかりきったことだった。
わかって捨てたのだから、それを悼むことはできないはずだったし。したくもないと思った。
もう、痛いからって泣くのは嫌だったし。それに今は夏で。寒くも、怖くもない。…きっと叱られもしないだろう。
面倒になってスケートを脱いだ。そのまま海に投げ捨ててやりたい気もしたけど、それはきっと癇癪だからやめる。
裸足の足はちょっと無様だったけど、今の気分にはちょうどいい。そのまま手足の砂を払って立ち上がる。
…とりあえず、軽く足をひねったことを、ばれないようにしなきゃなと、思った。
(かわいくなくなってますw
さすが4歳年取っただけはある。15歳のときより格段にかわいくないヒトになっているぞ!雪村羽根!!w
でもまぁ、意地の張り時でしょー。
てゆか、なんかいろいろあるので、いまさら自分の意思で戻ったエアライダーのことで泣くのは女々しすぎると思った?
そんな感じで、家に帰ったら…ええと魔弾の射手とかかければ捻挫と手のひらの傷は治るんじゃないかなー?だめ?
てゆか、前日まで微熱とか言ってたヒトが濡れて帰っていいものか?…まぁいいやー
そんなかんじデス)
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自己紹介:
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此処にあるイラストは、株式会社トミーウォーカーの運営する『シルバーレイン』の世界観を基に、作成されたものです。
イラストの使用権は作品を発注したPLに、著作権は各絵師様に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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